蘭華寺について
沿革
1984 年、日本へ留学していたバーナガラ・ウパティッサ住職が東京で借家生活をしながら活動を開始し、1989 年に千葉県香取市に蘭華寺が設立されました。国内での布教活動をはじめ、日本人向けに月に一度の瞑想教室も開催しています。また、幼児教育が存在しないスリランカに対して、日本のノウハウを生かして幼稚園の普及を促しており、現在はスリランカ国内で22箇所程度の幼稚園を運営しています。蘭華寺は、スリランカと日本の架け橋であるとともに、在日スリランカ人の心の拠りどころとなっています。
VESAK(ウェサク)祭
ポーヤデーは、シンハラ語でポーヤディナ、日本語では布薩日といいます。ひと月のうちにある新月と満月、2回の半月の4日がポーヤデーにあたります。仏陀の誕生、成道、入滅の日が、それぞれウェサク月(5月)の満月の日だったといわれることから、スリランカでは満月の日のポーヤデーは神聖な祝日となっています。とりわけ、5月のポーヤデーに開催されるウェサック祭は、仏教の年中行事の中でも重視される年に一度のお祭りで、世界中の仏教施設で開催されます。蘭華寺では、例年、日本人や在日スリランカ人が多数参列し、仏陀の遺徳を讃え、世界平和をともに祈ります。式典後は、スリランカカレーとセイロン紅茶をお楽しみ頂けます。
カティナ衣法要
インドは春、夏、雨期と気候が分かれています。雨期には草木が生い茂り、昆虫や小動物が活発に活動するため、外での活動は殺生につながります。
このことから、仏陀は雨期には屋内に閉じこもって修行することを定めました。これが雨安吾です。スリランカを始め南方の仏教修行者たちは、7月の満月から9月の満月の間に雨安吾に入ります。
雨安吾が開けた11月の満月の間に、これを記念するカティナ衣法要を行います。カティナ衣法要は雨安居安吾に修行を励んだ比丘に在家から新しい衣をサンガ(僧伽)へ贈る行事で、重要な儀式の一つです。
秘蔵の仏舎利
仏舎利とは、仏陀の遺骨のことをいいます。仏陀のご遺体は火葬され、残された遺骨は8つに分配されました。その舎利は関わりのあった人々に渡され、それぞれの国に運ばれ奉納されることになりました。
仏陀生前から、仏陀の髪の毛や鉢などは尊崇の対象になっており、スリランカにも持ち込まれ、仏塔を立て、敬われていたことが歴史において明らかにされています。仏陀入滅後も、仏教徒にとって宝物とみなされている仏舎利は、様々な人々が礼拝できるように、スリランカに運ばれました。13世紀頃になると、ムーガル帝国がインドを支配するようになりました。仏教遺跡の破壊から避難するために、たくさんの仏舎利がスリランカに運ばれたと言われています。
蘭華寺に安置されている舎利は、ゴール地方の有名な高僧が代々受け継いでいたものの一部を寄進したものに由来します。
菩提樹
苦行を中断したシッダルタ王子は、最後にブッダガヤに来て、菩提樹の下に座り、スジャータの乳粥をうけ、「悟りを開かなければ、この木の下から立ち上がるまい」と決心し、瞑想に入った後に開悟しました。その後、仏教徒は、聖なる菩提樹を崇拝するようになりました。
紀元前3世紀頃、インドのアショカ王の時代に、その菩提樹の分け木がスリランカに移植されました。アヌラーダプラの都に植えられ、奉納されました。アヌラーダプラの菩提樹の分け木は、スリランカの各寺院においても崇拝され、その一つが蘭華寺の境内にも、祀られています
瞑想会
毎月開催される瞑想会では、人里の喧噪を離れた本堂で、呼吸をととのえ観察するヴィパッサナー瞑想を行います。初心者の方にもわかりやすくご説明いたします。
年中行事・祭典
1月元旦 | 新年祝賀法要 |
4月 | スリランカ新年祝賀法要 |
5月 | VESAK(ウェサック)祭 |
7月満月~9月満月 | 雨安吾(うあんご) |
9月17日 | アナガーリカ・ダルマパーラ師 記念式典 |
10月 | カティナ衣法要 |
月例
- 満月祭(ポーヤデー)
- 瞑想会の開催
儀式
- 安産祈願
- 学業成就
- 各種御祈願
- 聖糸儀礼(ピリット・ヌール)
- 聖水儀礼(ピリット・ペン)
- 回向法要
- 地鎮祭
活動
- 法話
- 会報誌「マハーボディ・大菩提」
- 書籍の発行